たった1日の約束

２０００年３月１０日

なかなか都合がつかず先延ばしにしていたけれど

この日に７人が集まって遊びました。

カラオケに何時間いたでしょうか。

７人もいると白けたり早く帰りたいと思ったりする人がいるのですが

不思議に楽しい時間で、みんな満足していたように思います。

夜の０時になり解散して

Ｉくんがタクシーまで送ってくれました。

その時

他愛もない話をしながら

ひょんなことからドームに野球を見にいく約束をしました。

「でもね、私と行っても楽しくないよ。やっぱりやめよう」

と言うと、

どうしてそんなこと言うのと悲しそうな顔をして

「絶対断らないで。俺、楽しみだなぁー」と

屈託なく言うのを見て、私も（楽しそうかも？と思い）

「そんなに楽しみ？じゃー私も楽しみだなー」と

笑って話しながらタクシーまで送ってもらいました。



翌日の夜、何日にするのか電話で聞いてみようかなと思ったけど

（今日じゃなくてもいいか）と電話しませんでした。



１２日の朝

Ｉくんが亡くなったことを聞きました。

信じられなくて「嘘でしょ？嘘と言って」と言うのが

精一杯でした。

１１日の夜アルバイトが終わり、歩いて帰宅していたところ

前から来た自動車にはねられたそうです。

あとで聞いたのですが

この自動車は酒気帯び運転で、はねた後逃げたけど

戻ってきたそうです。


現在は道路交通法も厳しくなっていますが

それでも飲酒運転はなくなることがありません。

亡くなった人は戻って来られないのに。


今日がＩくんの命日になります。

１９歳で逝ってしまいました。これから未来が

やりたいことがあっただろうに。



ドームへ行く約束も１日だけでした。





突然のことにショックを受けているとき出会った絵本です。
魂は生きていると思うことでＩくんの死を受け止めることができました。



私は明日も仕事です。
頑張らなくちゃ。

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